皆さん、こんにちは。代表のENIWAです。
前回のブログでは、
ボイストレーナーという音楽の仕事について、現状どれくらい稼げるのか?
そもそも、
ボイストレーナーはどういったところで仕事をしているのか?
辺りの話をしてきたかと思います。
前回のブログ
そのほとんどが、時給もしくは1レッスン何円という収入となり、
それが低めの所では、かなりの時間数仕事をしなければ、月の収入としては不足であったり、
高めの所では、現状たくさんは仕事を得られなかったり、不定期であったり、そういった理由から
こちらもやはり、月の収入としては不安定である、
そんな現状がお分かりいただけたかと思います。
今日は、約15年前
わたしが現役のボイストレーナーだった時代の月収を大公開しちゃいます!
そして今後、
音楽大学卒業生が音楽の仕事で稼げるか?
すぐに始められる音楽の仕事はあるか?
そしてボイストレーナーになれるか?
その辺りの現状にせまっていきたいと思います。
現役ボイストレーナー時代の月収
まず大前提として、ポイントは2つあります。
1つ目は、
一週間休みなく毎日仕事をしていました。もちろん、年末年始や専門学校の場合だと、夏休みや春休み、などそういったタイミングでは休みがありましたが、基本的に毎日レッスンを行っていました。
2つ目は、
月収が一番多くなった時は、数か所でレッスンを行っていました。
ボーカルスクールを掛け持ちし、専門学校、自宅レッスン、不定期に入る芸能事務所などからの依頼、など少なくとも4、5ヶ所仕事の場がありました。
もちろん、一気にそれらを得たわけではなく、少しずつ増えていったわけです。
スタートは1か所から
初めてボイストレーナーとして仕事をもらった時は、一箇所のボーカルスクールだけで教えていました。
始めは週に1日だけで、受け持つ生徒さんも2人だけでした。
その時は掛け持ちで、リハーサルスタジオ(バンドや楽器練習室みたいなところ)の受付のバイトをしながら生計を立てていました。
そこから、少しずつ担当させてもらえる生徒さんが増えていき、グループレッスンなどもやらせてもらえるようになり、それに合わせて受付のバイトを減らしていき、バランスを取りながら、だいたい2、3年後には、完全にバイトをやめて、そのスクールだけで一週間の仕事がうまるようになりました。
一番多い時で、一週間に個人レッスン生約70名、グループレッスン10クラスを担当できるまでになりました。
当時、音楽業界は、バンドブーム、小室哲哉さんプロデュースを始めとするたくさんのスター歌手が活躍、カラオケブームなど、いろいろな好条件
が重なり、プロのミュージシャンになりたい方から、カラオケ上達したい趣味志向の方、学生から大人まで、ボイトレに興味を持つ人がたくさんいたんだと思います。しかし、一週間でそれだけレッスンしても、1レッスンの単価が低かったため、
月収は手取りで、30万円
いくかいかないかくらいでした。
この額面を、十分と感じるか少ないと感じるかは、人それぞれの価値観だと思いますが、わたしは、これだけ仕事したならもっともらってもいいんじゃないか、と思ってしまいました←欲深い(笑)
そこで、
単価の高いレッスンをたくさん持てる用な仕事の場を広げようと思いました。
そこのスクールは、個人レッスンの生徒さんが長く続ければ続けるほど、また勤続年数が長いほどグループレッスンも、1年ごとに1レッスンの単価が上がるシステムのため、まずは新規の生徒を受け持たないようにしました。
そうすることで、一週間に担当する個人レッスン数が少しずつ減っていき、一時的に収入が下がることもありましたが、2年後くらいには1レッスンの単価が高くなり、収入はだいたい約30万円くらいのまま、空きの時間ができるようになりました。
これこそが、ボイストレーナーとして稼ぐ最大のポイントだと思います。短い時間で効率よく稼ぐ。
当たり前のようですが、ボイストレーナーの仕事としては、とても難しいことです。
さてその空いた時間で、次に動いたのが音楽専門学校です。
2か所目、音楽専門学校
こちらは、音楽関係の先輩からご紹介いただき、大手の音楽専門学校にてレッスンを持たせてもらえるようになりました。
大手だけあって始めから、1レッスンの単価が高い条件で契約させていただき、
始めは週に1日2レッスンだけでした。(たしか1レッスン50分)
しかし、定期的に行われる学科内歌唱試験の審査員などに呼ばれ、多くの先輩ボイストレーナーの方々にまじり、歌唱した学生に対し、評価やアドバイスなどのコメントをしたり、という機会がありました。
そのコメントを聞いていた、学科長のような偉い方から、非常にコメントが論理的で的確だ、というご好評をいただき、1年後くらいには、
週に3日、20レッスンくらい担当させてもらえるようになりました。
それにより
音楽専門学校での月収は、1レッスン単価が高いため約40万円くらいになりました。
その間も、元のボーカルスクールでは、収入が大きく変わらず、レッスン単価が上がっていくので、個人レッスン生が減少しながら、空き時間ができていきました。
そこから、スタートさせたのが自宅レッスンです。
3か所目、自宅レッスン
毎週日曜日10-18時に空きのスケジュールを作り、以前ブログでもご紹介した当時人気のSNSだったmixiを使って、自分の活動を発信していき、生徒を集めました。
10人くらいが自宅に習いに来ていた時がありましたが、
その時の月収は、約18万円でした。
3か所目以降、芸能事務所とのつながり
この頃になると、ボイストレーナーの仕事以外に、生徒さんを集めて音楽イベントを定期的に主催する仕事もしていました。
もう今は開催しておりませんが、その当時に作った音楽イベント用のホームページもあります。http://meets.main.jp/
その音楽イベントには毎回プロの歌手をゲストに招いていたため、そこでいろいろな芸能事務所とのつながりができ、それによって芸能事務所からボイトレの依頼が来るようになりました。
月に1、2回というペースでしたが、1レッスン単価が高いため、
月に5万円くらいになっていた時もあります。
その他、自ら営業をかけて得た仕事
そして、これも以前ブログに書きましたが、ダンススタジオやカルチャー系レッスンの多いスポーツクラブなどでのレッスンですが、
それぞれが月に1回だけというペースでしたが、数か所のダンススタジオやスポーツクラブで行っていた時は
月に7、8万円くらいにはなりました。
さぁ、これらを全部足すとどれくらいになりますか?
ぶっちゃけてしまうと、月収が手取りで、100万円を越していた月もあります。
もちろん先ほども言いましたが、
大前提のポイント2つ。
・一週間休みなく仕事をする。
・いろんな所で仕事をする。
月収100万円を超えていたときは、朝は8時に家を出て、帰ってくるのは夜の12時近く。
そんな曜日も少なくありませんでした。
※現在は、もうそんなに体力もたないので、収入は半減しています(笑)
まとめ
でも過去にも先にも、歌を教えるというボイストレーナーだけの仕事で、それだけ仕事があり月収が100万円を超えるのは、日本でわたしだけかもしれません。
今思えば、音楽大学卒でもない、資格もない、ピアノも習ったことないわたしが、そんな中でどうやれば音楽の仕事で、ボイストレーナーという仕事でたくさん稼げるのか、
ボイストレーニングの知識を高め、
どうすれば分かりやすく教えられるか、
どうやって自分の価値を高められるか、
いろいろ考え工夫してきた結果だったのかもしれません。
しかし現状、少子高齢化が進み、インターネット普及による趣味の多様化から、ボイトレを習おうとする人口が激減し、音楽の仕事やボイストレーナーとして稼ぐのは、本当に大変な時代になっていると思います。
次回のブログでは、そんな現状の中で、
音楽大学卒業生は音楽の仕事で稼げるか?
すぐに始められる音楽の仕事はあるか?
そしてボイストレーナーになれるか?
というテーマに迫っていきたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。