皆さん、こんにちは。代表のENIWAです。

前回は、

ボイストレーナーになる為の基礎講座シリーズPART.3

をテーマに、

腹式呼吸の基本として息の吐き方は、場合分けを行いながら身体の使い方を変えていく

ということについて、ご紹介いたしました。

前回のブログ

ボイストレーナーになるには。ボイストレーナーになる為の基礎講座PART.3

腹式呼吸法は、先々のボイストレーニングとして裏声・ミックスボイス・ベルティングボイスなど応用的な発声をトレーニングしていく上で、とても大事な基礎となることや、

息を吐く時のお腹は、基本的に自然のままにまかせておくが、声量を出したい時や高音域、ロングトーンなど長く一息でメロディーを歌う場合などにおいては、

しっかりとお腹に力を入れて膨らみきった状態を保つことが必要であること、

そして、しっかりと1つずつ手順を追って、生徒さんに、上達していっている・レッスン内容を習得していけてる、という感触を持たせてあげながら、内容を進めていくことがボイストレーナーとして大事である。

などのことがお分かりいただけたかと思います。

今回は、引き続き

ボイストレーナーになるには。ボイストレーナーになる為の基礎講座PART.4

をテーマに、

口の開け方、母音歌唱法

についてご紹介していきたいと思います。

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口の開け方と必要性

腹式呼吸法に並んで、重要となるボイストレーニングの基礎として、口の開け方や形の指導があります。

普段わたしたちは、会話などをする時、鏡などで見ていただければわかると思いますが、あまり大きな口を開けて話すことはありません。

そのため、会話をする時くらいの口の大きさで歌ってしまう人がとても多いです。

しかしそれでは、声量や高音域が出しにくくなってしまったり、滑舌の悪い歌い方になってしまったりします。

そこで、口を大きく開けるトレーニングが必要となってきます。

口を大きく開ける必要性

口を大きく開けることで、まずは息の出ていく通り道が広がります。つまりたくさん息を吐き出すことができるようになり、また口の中が広がることで響く空間も大きくなるため、結果的に声量アップにつながります。

また、高音域を出す際に起こりがちな詰まったような声も解消しやすくなり、

滑舌が良くなることで、歌詞が聞き手側に伝わりやすくなったりもします。

口を大きく開けるだけで、こんなにたくさんのメリットがあるわけです。是非トレーニングに組み込んであげましょう。

口の開け方、5種類

日本語には、基本的な口の開け方・形は5種類に大きく分けられます。皆さんもご存知母音の「あいうえお」の5種類ですね。

「ん」の言葉以外は、全てこの母音のどれかの形に開けて話したり歌ったりします。

では、歌を歌う時の理想的な母音の口の開け方・形をみていきましょう。

母音の口の開け方と母音歌唱法

まずは、開け方の性質上「あえい」と「おう」の2つに分けていきます。

母音の「あえい」の開け方

基本的には、ほお骨やほっぺたの筋肉、口角を上げっぱなしに、顎の関節を大きく開く形になります。

「あ」と「え」に関しては、顎の関節が全開の状態で、舌の形が変わるだけで、大きさは同じくらいが理想です。

「い」に関しては、顎の関節全開とまではしなくても良いと思いますが、それでも歯と歯がくっつかないよう、人差し指を立てに一本間に挟めるくらいにすき間を作って開けていきましょう。

母音の「おう」の開け方

「おう」の形は、ほっぺたは上げなくても構いません。その代わりに口周りの筋肉を使って、上唇は上、下唇は下、上下に開きラッパなど金管楽器
の音が出る部分をイメージして開けていきます。

「お」は、できれば顎の関節全開、「う」は上唇と下唇の間に人差し指と中指二本分挟めるくらいに開けていきましょう。

「あえい」にしても「おう」にしても、はじめはそこまで開けようとすると発音が少し変になると思いますが、慣れてくればそれだけ大きく開けても、自然な発音ができるようになりますので、繰り返し開け方のトレーニングをしてあげてください。

母音歌唱法とは?

読んで字のごとく、母音で歌を歌っていくことですが、

歌詞を母音に直して、歌っていくトレーニングです。

例えば、

「きょうの、えがおは、うつくしい」

という歌詞があったとします。
気をつけたいのは、あくまで歌っている時の口の形を想定して直していくので、

き→い
ょ→お
う→う

ではなく、

きょ→お
う→お

となります。なぜなら「きょう」という歌詞でも「きょお」と歌うからです。

したがって、
「きょうの」→「おおお」と直します。
以下は、1つずつそのまま変換していくので、

「えがおは」→「えあおあ」

「うつくしい」→「うううしい」

となります。

慣れないうちは、紙に書いてトレーニングしても良いですが、

コツとしては、一文字一文字を変換していくというより、頭の中で歌詞をイメージしておきながら、口を閉じないように流れで変えていくと慣れていくのも早いと思います。

母音に直して歌うことで、言葉によるむらがない発声で歌えるようになっていきます。

初めのうちに起こりやすいのは、「あ」の口の形だと声量や高音域などしっかりと出せるのに、
「い」や「う」の口の形だとうまくいかない、

ということがあったりします。そういったことを、母音歌唱法でトレーニングを積み重ねることで解消されていきます。

口の開け方や母音歌唱法トレーニングは、生徒さんが最も上達を実感しやすいトレーニングの一つと言えます。

是非、指導に取り入れてあげましょう。

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まとめ

今回は、

ボイストレーナーになるには。ボイストレーナーになる為の基礎講座PART.4

をテーマに、

口の開け方、母音歌唱法

についてご紹介いたしました。

次回は、ボイストレーナーになる為の基礎講座最終回ということで、

喉の力を抜き、声の響きを感じる

というテーマについてお話していきたいと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。